発送・梱包・配送実務

ebayのまとめて発送は支払い前後で正解が変わる!二段構えの実務

複数の小さな荷物を1箱にまとめる方法を考えるセラーのイラスト

こんにちは。eBay Export Chartbook運営者のJです。

ebayのまとめて発送って、気になりますよね。

 

同じバイヤーから複数の注文が入った瞬間、うれしさと同時に不安も生まれます。「1箱で送っていいの?」「送料の差額は返すべき?」と迷う方は多いんです。

実は、私も初めて同梱の依頼を受けたときは、規約違反にならないかドキドキしながら調べ回りました。

 

結論から言うと、まとめて発送の正解は支払いの前後で変わります。

支払い前なら合算請求書(Send invoice)で送料を組み直します。一方、支払い済みなら1箱発送と差額返金の組み合わせです。

つまり、この二段構えさえ覚えれば、ほとんどのケースは落ち着いて対応できます。

 

この記事では、同梱発送の仕組みとセラー側の設定を整理します。さらに、合算請求書の送り方から支払い後の部分返金の手順まで順番に解説します。

加えて、米国向けDDP必須化や署名確認など、国際発送ならではの盲点も一次情報で押さえます。

不安を1つずつ片づけて、まとめて発送をリピーターづくりの武器に変えていきましょう。

 

この記事のポイント

  • 支払い前は合算請求書・支払い済みは1箱発送+差額返金という二段構えで対応できる
  • 合算請求書は出品終了から30日以内・部分返金は90日以内という期限がある
  • 別々に支払われた注文は1つに統合できず、追跡番号は全注文への反映が必要
  • 米国向けDDP必須化や署名確認750ドルなど、まとめたときだけ起きる国際ルールの盲点がある

 

この記事は海外発送の一部です。全体像はeBayの海外発送 完全ガイド|方法・送料・梱包・追跡の全体像で確認できます。

ebayのまとめて発送の仕組みと正しい進め方

まずは仕組みの理解からです。ここでは用語の整理からセラー側の設定、請求書の送り方まで、支払い前の対応を順番に見ていきます。

細かい画面操作の前に「どの順番で何が起きるか」をつかむのが上達の近道です。そうすれば、急に依頼が来ても慌てなくなりますよ。

 

同梱発送(Combined Shipping)の仕組みと3つのメリット

2つの箱が1箱にまとまり送料が節約できる同梱の仕組みのイラスト

同梱発送(Combined Shipping)は、同じセラーの複数商品を1つの送料で扱う仕組みです。具体的には、複数の商品を1つの荷物にまとめて送ることを指します。

ちなみに、日本語では「まとめて発送」「同梱」「送料をまとめる」がほぼ同じ意味で使われています。

 

あわせて、関連する用語を先に整理しておきましょう。

まず、まとめ払いの依頼を受け付ける設定がCombined Payments(まとめ払い)です。次に、未払いの複数注文を1枚にまとめる請求書がSend invoice(合算請求書)。そして、送料を自動で安くする仕組みがShipping discount(送料割引ルール)です。

名前は違っても、すべて「まとめて発送」を支える部品だと考えると分かりやすいですよ。

 

用語 意味 出番
Combined Shipping(同梱発送) 複数商品を1つの荷物・送料で扱う 全体の呼び名
Combined Payments(まとめ払い) まとめ払いの依頼を受け付ける設定 セラーの事前設定
Send invoice(合算請求書) 未払い注文を1枚の請求書にまとめる 支払い前の対応
Shipping discount(送料割引ルール) 送料を自動で調整する仕組み 自動化の要

 

メリットは大きく3つあります。

  • バイヤーの総支払額が下がり、まとめ買いされやすくなる
  • 梱包と発送が1回で済み、作業時間と資材コストが減る
  • 「送料を調整してくれた」という体験が信頼につながり、リピーターが生まれやすくなる

 

考えてみると、2つの商品を別々に送れば、箱も送料も2回分かかります。

一方、1箱にまとめれば増えるのは重量分の送料だけです。そのため、バイヤーの負担はぐっと軽くなります。

実際に私も、同梱対応をきっかけに同じバイヤーから継続して注文をいただいた経験が何度もあります。

たとえば、トレカやフィギュアのように複数買いされやすいジャンルでは、特に出番の多い仕組みです。

 

それから、「同梱できますか?」という質問は、バイヤーからの購買サインでもあります。

対応の準備があるだけで、1件の注文が2件3件に育つ可能性が広がるんです。

 

ただし、eBay公式ヘルプでは、まとめるか・割引を付けるかはセラーの任意とされています。

つまり、同梱は義務ではなく、私たちセラーが戦略として選ぶものなんです。

無理に値引きしなくても、送料1回分にまとめるだけでバイヤーにはしっかりメリットがあります。

 

バイヤーが同梱を依頼する流れとカートの操作

カート画面で同梱依頼を操作するバイヤー側の流れのイラスト

バイヤー側の基本動線は、カートからの同梱リクエストです。

eBay公式ヘルプ(バイヤー向け)では、次の流れが案内されています。

 

  1. 同じセラーの商品をカートに入れる
  2. 「同梱発送をリクエスト」を選び、対象商品を選択する
  3. 必要ならセラーへメッセージを添えて送信する
  4. セラーから届いた請求書で新しい送料を確認して支払う

 

リクエストを受けたセラーが商品をまとめると、バイヤーには更新後の請求書が届きます。

つまり、支払い前に新しい送料を確認できる、バイヤーにも安心の仕組みなんです。

 

一方、セラー側から見ると、依頼を受けたらまず確認したいことが3つあります。

具体的には、対象商品がそろっているか・送り先が同じ住所か・1箱に収まる重量とサイズか、の3点です。

この確認をしてから請求書を返すと、あとから「やっぱり入らない」と慌てずに済みます。

 

ちなみに、私の場合は、依頼に気づいたらできるだけ早く返すよう心がけています。

というのも、バイヤーは支払いを止めて待ってくれている状態だからです。スピードがそのまま信頼になるんですね。

 

また、カートのボタンではなく、メッセージだけで「まとめて送って」と相談が来ることもあります。

その場合も慌てずに、未払いなら請求書で、支払い済みなら返金対応で進めれば大丈夫です。

もし、バイヤーがカートの操作に迷っている様子なら、「カートから依頼できますよ」と案内してあげるのも親切です。

 

一方、すでに支払いまで終わっている場合は対応がガラッと変わります。そこで、後半の「1箱発送+差額返金」でじっくり解説しますね。

 

セラー側で必要な2つの事前設定

セラー側の準備は、実は二層構造になっています。

まず1つ目は、Shipping Preferences(配送の環境設定)の設定です。ここで「請求書のリクエストを許可」をオンにします。

あわせて、バイヤーがまとめ払いできる期間も設定しましょう。ちなみに、期間の選択肢は3〜30日の範囲とされます(🟡画面表記は変更されることがあります)。

 

この許可がオフのままだと、バイヤー側の依頼導線がうまく機能しません。

もし「同梱に対応しているつもりなのに依頼が来ない」なら、まずここを確認してみてください。

 

次に2つ目は、送料割引ルールの作成です。eBay公式ヘルプでは3種類が用意されています。

  • Flat shipping rule(一律送料ルール):2点目以降に一定額を加算・減額する
  • Calculated shipping rule(算定送料ルール):重量を合算して1つの荷物として送料計算する
  • Promotional shipping rule(特別送料割引ルール):「一定額以上で送料無料」など条件型

 

たとえば「2点目以降は送料を一定額だけ加算」なら一律送料ルールです。一方、重さで送料が決まる国際発送なら算定送料ルールが向いています。

条件を満たした場合は、特別送料割引ルールが他のルールより優先して適用されます。

さらに、作成したルールは配送ポリシーや出品に適用されて初めて機能します。設定したのに動かないときは、適用先の確認が近道です。

 

ルール できること 向いているケース
一律送料ルール(Flat) 2点目以降に一定額を加算・減額 サイズ・重さが均一な商品
算定送料ルール(Calculated) 重量を合算して1つの荷物として計算 重さで送料が決まる国際発送
特別送料割引ルール(Promotional) 一定額以上で送料無料・送料上限など まとめ買いを促したいとき(他ルールより優先)

 

この2つがそろっていると、対象商品の精算時に送料が自動で調整され、手動の請求書対応がぐっと減ります。

私のおすすめは、まず一律送料ルールでシンプルに始める進め方です。そして、重量物が増えてきたら算定送料ルールへ切り替えます。

期間設定について、私の場合は即決メインの時期は短めに、オークション併用の時期は長めに取っています。

というのも、バイヤーが商品を集める時間を確保できるからです。

送料ルールの細かい設定画面でつまずきそうな方は、ebayの同梱設定の具体的な手順もあわせてご確認ください。

 

合算請求書(Send invoice)の送り方と30日期限

合算した請求書をメールで送るSend invoiceの手順のイラスト

未払いの注文をまとめる道具が、合算請求書(Send invoice)です。

操作はシンプルで、次の流れで完了します。

 

  1. Seller HubのOrdersで「Awaiting payment(支払い待ち)」を開く
  2. 対象注文のドロップダウンからSend invoiceを選ぶ
  3. 同じバイヤーが購入した商品の一覧から、含めない商品のチェックを外す
  4. 調整後の送料を入力し、必要ならメッセージを添えて送信する

 

送信すると、バイヤーには新しい送料が反映された請求書が届きます。

そして、バイヤーがその内容で支払えば、まとめて発送の準備は完了です。

ちなみに、メッセージ欄も活用しましょう。私は「まとめてのご購入ありがとうございます。1箱で大切に発送します」という趣旨の一言を添えています。

機械的な請求書に体温が乗って、バイヤーの安心につながるんです。

 

送料を入力するときは、1箱にまとめた実際の重量とサイズで見積もり直すのがコツです。

というのも、単純に値下げすると、梱包材の重さや箱のサイズアップ分で赤字になることがあるからです。

そのため、私は梱包後の想定重量をはかりで確認してから金額を入れるようにしています。

 

ここで重要なのが期限です。請求書を送れるのは出品終了から30日以内とされています。

さらに、30日を過ぎるとSend invoiceの選択肢自体が表示されなくなります。

そのため、古い未払い注文は別請求になる可能性が高いんです。

詳しい手順と条件はeBay公式ヘルプ(合算請求書の送信)でご確認ください。

 

ところで、購入後に送料を変更できるのは、同梱と、バイヤーが速達を希望して追加料金に同意した場合などに限られます。

つまり、セラー都合で一方的に送料を上げることはできない仕組みです。

バイヤーから見ても透明性が保たれているので、安心して請求書を待ってもらえますね。

 

同梱できないときに最初に確認する4つの原因

「依頼ボタンが出ない」「まとめられない」というときは、次の4つを順番に確認してみてください。

 

  1. 出品に即時支払い(Buy It Nowでの即払い必須)が設定されている
  2. 商品が値引き中、またはすでに送料無料になっている
  3. 同梱の対象外商品である(🟡Best Offer購入品や一部プログラム対象品などが対象外とされます)
  4. 出品終了から30日を過ぎ、請求書を送れなくなっている

 

まず1つ目の即時支払いは、未払いトラブルを防げる便利な設定です。

しかし、支払い前に送料を調整する余地がなくなるため、同梱リクエストをブロックしやすい設定でもあります。

 

次に2つ目は、意外な落とし穴です。

すでに値引きや送料無料が適用されている商品は、二重割引を防ぐ趣旨でリクエストの対象外になることがあります。

また、3つ目のように商品の性質上まとめられないケースもあります。

そのため、「設定ミスだ」と慌てる前に、商品側の条件も見てみましょう。

 

最後に、4つ目は先ほど触れた30日期限です。

もし期限切れなら、それぞれの注文として支払ってもらい、支払い後の差額返金で調整します。

つまり、同梱できない=終わりではなく、二段構えのもう一方で対応できるんです。

 

原因 確認する場所 対処
即時支払い設定 出品の支払い設定 設定の見直しを検討する
値引き中・送料無料 商品ページの表示 対象外と理解する(二重割引の防止)
対象外商品(🟡Best Offer購入品など) 商品・プログラムの条件 請求書を送れるか確認・無理なら返金調整
30日期限切れ 出品終了日 支払い後の差額返金に切り替える

 

確認の順番としては、自分の設定→商品の条件→期限の順に見ていくと切り分けがスムーズです。

それでも原因が分からないときは、バイヤーにどの画面で止まっているかを聞いてみましょう。実際に、それで一気に特定が進むことがあります。

依頼が来ているのにボタンが出ない・対応に迷うという方は、ebayの同梱依頼ができない時の対処法もあわせてご確認ください。

 

ebayのまとめて発送で失敗しない実務と国際ルール

ここからは、すでに支払いが終わった注文への対応と、国際発送ならではの注意点です。

難しそうに見える国際ルールも、確認ポイントは「期限・総額・申告」の3つに絞られます。

要するに、ルールさえ知っていれば、対応の迷いはすっと消えていきますよ。

 

支払い済み注文の正解は「1箱発送+差額返金」

1箱にまとめて発送し差額を返金する流れのイラスト

最初に押さえたいのは、「注文の結合」と「荷物の同梱」は別物だという点です。

実は、別々に支払われた注文はSeller Hub上で統合できません(🟡eBay Japan公式の案内に基づく)。

 

そこで実務の正解は、注文データはそのままにして、荷物だけを1箱にまとめる方法です。

具体的には、次の3ステップで対応します。

 

  1. 2つの注文の送り先が同じ住所であることを確認する
  2. 1箱にまとめて発送し、追跡情報を全注文に反映させる
  3. 約束した送料の差額を部分返金で戻す

 

まとめて発送の二段構え判断フロー

同じバイヤーから複数の注文が入った
▼ 支払いは済んでいる?

まだ未払い(支払い前)

① Send invoiceで合算請求書を送る

② 新しい送料で支払ってもらう

③ 1箱にまとめて発送する

支払い済み

① 送り先が同じ住所か確認する

② 1箱で発送し追跡を全注文に反映

③ 送料の差額をSend refundで返金

 

送り先の確認を最初に置いているのには理由があります。

というのも、同じバイヤーでも注文ごとに届け先が違うことがあるからです。

住所が一致しない荷物を勝手にまとめると、片方が届かない事故につながります。ここだけは必ず目視で確認してください。

 

あわせて、どの注文をどの箱にまとめたかを、自分の出荷記録にメモしておくのもおすすめです。

もし「もう1つの注文はどうなった?」と問い合わせが来ても、記録があれば落ち着いて説明できます。

 

もう1つのおすすめは、発送前にメッセージで一言伝えておくことです。

たとえば「2つの注文を1箱にまとめて、送料の差額は返金しますね」と先に知らせておきます。そうすれば、バイヤーは安心して到着を待てます。

荷物が1つしか届かないことへの「あれ?」という誤解も、この一言で防げるんです。

 

「勝手にまとめたら規約違反では?」と不安になりますよね。

確かに心配になりますが、eBay公式も支払い後の同梱割引を部分返金で提案する方法を案内しています。

つまり、住所確認と追跡反映さえ押さえれば、堂々と使っていい方法なんです。

 

複数注文を1つのラベルで送る手順と追跡の注意点

1つのラベルで送る際のチェックリストと追跡経路のイラスト

eBayの配送ラベルを使う場合は、一括配送ツール(Bulk Shipping Tool)が便利です。

まず、Ordersで対象注文にチェックを入れてラベル購入に進みます。

すると「Combine orders per buyer(購入者ごとに注文をまとめる)」が選べます。

そして、1つのラベルを発行すれば、追跡番号は各注文へ自動でアップロードされます。

 

一方、日本からEMSやクーリエで自分の手で発送する場合は事情が変わります。

CPaSS(eBay公認の配送管理ツール)などを使う場合も、同じ追跡番号をすべての注文に手動で登録してください。

実は、ここがまとめて発送でいちばん事故が起きやすいポイントです。

 

というのも、注文は別々のまま残っているからです。

1件にだけ追跡を入れると、残りの注文は「未発送」扱いのままになります。

その結果、発送遅延と誤解されたり、バイヤーの「届かない」という不安につながったりします。

そのため、発送後はOrdersで各注文を開き、全件に追跡番号が入っているかを必ず確認しましょう。

 

もし荷物を2箱以上に分けた場合は、それぞれの追跡番号を対応する注文に正しく登録してください。

 

加えて、荷物の補償は「箱の中身の合計額」で考えるのが基本です。

単品なら気にならなくても、まとめた途端に中身の価値が大きくなります。

そのため、配送会社の補償範囲や保険の追加を、合計額ベースで見直しておくと安心です。

 

それから、1箱に収まらないほど大きくなるなら、無理にまとめないのも立派な判断です。

配送方法ごとの重量制限を超えると、かえって送料が跳ね上がることもあります。

1箱にまとめる判断と、補償・送料の計算は別々にチェックする。この習慣がトラブルを遠ざけてくれます。

 

送料差額の返金(Send refund)手順と90日ルール

送料の差額は、部分返金(Send refund)で返します。手順は次のとおりです。

 

  1. Seller HubまたはMy eBayのOrdersで対象注文を開く
  2. ドロップダウンからSend refundを選ぶ
  3. 返金理由を選び、アイテム単位または注文単位で金額を指定する
  4. 内容を確認して返金を送信する

 

返金できるのは元の取引から90日以内です。

また、注文単位で金額を指定すると、返金額は各商品に按分されます。

さらに、eBay上で部分返金すると、販売手数料(Final Value Fee)の該当分が自動でクレジットされます。

つまり、手数料の取られ損にはならないので、安心して差額を返せますよ。

 

項目 内容
返金の期限 元の取引から90日以内
金額の指定 アイテム単位/注文単位(注文単位は各商品に按分)
販売手数料 返金分に応じてFinal Value Feeが自動クレジット
返金の経路 必ずeBay上で実行(eBay外はセラー保護の対象外)

 

返金額は「受け取った送料の合計」から「実際にかかった送料」を引いた差額が基本です。

ちなみに、端数が出たときは、私はバイヤー有利に丸めるようにしています。

数十円の違いで印象がぐっと良くなるなら、安い投資だと思うからです。

 

逆に言えば、eBayを通さない銀行送金などでの返金は避けるべきです。

実際に、eBay公式もeBay外での返金はセラー保護の対象外になるとして推奨していません。

必ずeBayの画面上から返金を実行してください。

 

実は、この返金対応こそリピーターづくりのチャンスでもあります。

私は商品説明に「複数購入の場合は送料を調整します」と書いています。そして、返金時にもお礼のメッセージを一言添えるようにしています。

約束どおりに差額が戻ってくる体験は、バイヤーにとって強い安心材料になるんです。

 

米国向けはDDP必須!関税と申告価格の考え方

申告書類とDDPスタンプで米国向けの関税対応を表すイラスト

国際発送では、まとめて発送の前に関税ルールの確認が欠かせません。

eBay Japanの公式では、日本から米国向けの取引にDDP(関税元払い・売り手負担)の必須化が案内されています。

対象は2025年10月17日以降に成立した、商品価格2,500米ドル未満の取引です。

ただし、判定は発送日ではなく取引成立日ベースです。

 

背景として、米国では800ドル以下の免税枠(デミニミス)が2025年8月29日に撤廃されました。

つまり、少額の荷物にも関税がかかる時代になったということです。

そのため、「誰が関税を払うか」を最初から決めておく方式に変わったわけです。

 

対象取引をDDU(着払い・買い手負担)で送ると、セラー保護の対象外になると案内されています。関税理由の未着ケースでDefect(取引欠陥)が付くリスクもあります。そのため、米国向けの同梱でも必ずDDP対応の配送方法を選びましょう。

 

最新の条件はeBay Japan公式のDDP発送必須化の案内でご確認ください。

 

あわせて、DDPの関税計算で使う申告価格は商品価格のみで、送料や保険料は含めないと案内されています。

そのため、複数商品を1箱にまとめる場合も、中身それぞれの内容・価格・原産国を正確に申告するのが基本です。

また、SpeedPAKのDDP発送ではHTSコード(米国の関税分類番号)の入力も求められます。

「1箱だから申告も1行でいい」とまとめてしまうと、通関で止まる原因になりかねません。

 

なお、DDP対応の発送方法は、SpeedPAKをはじめeBay公式が案内している選択肢から選ぶのが確実です。

利用する配送ツールが関税の前払いに対応しているかも、発送前に確認しておきましょう。

 

ここで誤解しやすいのが、「同梱すれば関税も安くなる」という思い込みです。

しかし、送料は1箱分に節約できても、関税は申告された商品の内容・価格をもとに計算されます。

つまり、送料の節約と関税の計算は別の話なんです。

だからこそ、同梱の判断は送料だけでなく関税まで含めた総コストで考えましょう。その方が赤字や想定外の請求を防ぎやすくなります。

 

関税の負担方式をどう選ぶか迷っている方は、ebayのDDPとDDUの使い分けもあわせてご確認ください。

※関税・税金の扱いはあくまで一般的な目安です。正確な情報は公式サイトを確認し、最終的な判断は税関や専門家にご相談ください。

 

署名確認750ドルとEUのIOSSという2つの盲点

署名確認(Signature Confirmation)は、配達時に受取人のサインを求めるオプションです。

実は、まとめて発送で最も見落とされやすいルールでもあります。

eBayのポリシーでは、注文総額(送料・税金を含む)750米ドル以上で署名確認が必要です。

もし付けずに送ると、商品未着の報告や支払い紛争でセラー保護の対象外になります。

 

怖いのは、判定が商品単価ではなく注文総額で行われる点です。

たとえば1点400ドルの商品が2点なら、単品では基準未満でも総額800ドルで基準を超えます。

つまり、同梱した結果だけ署名が必要になるケースがあるんです。

そのため、合算請求書を送る前に総額をチェックする習慣をつけましょう。

 

発送時は、EMSやクーリエの署名付き配達オプションを選べば対応できます。

私は高額になりそうな同梱依頼が来たら、下書き段階で「総額が750ドルを超えるか」を確認しています。

オプション料金で高額取引の保護が守られるなら、迷わず付けるのが私の方針です。

 

もう1つの盲点が、EU向けのVAT(付加価値税)です。

150ユーロ以下の取引は、eBayがVATを代理徴収するとされています。

その際はIOSS(EUの輸入VAT一括納付制度)の番号を、ラベルや通関書類に記載して発送します。

一方、150ユーロを超えると、配達時にバイヤーがVATや関税を支払う方式に変わります。

 

そのため、同梱で合計が150ユーロをまたぐ場合は要注意です。

税金の扱いが変わる可能性があります(🟡ケースにより異なるため、発送前の確認をおすすめします)。

署名確認もVATも、「まとめた後の合計額」で一度立ち止まって確認する。これだけで国際発送の事故の芽はかなり摘めます。

 

盲点 基準額 起きること 対策
署名確認 注文総額750ドル以上(送料・税込み) 未着・紛争時にセラー保護の対象外 署名付き配達オプションを付ける
EUのVAT 150ユーロが境界 徴収方法が変わる(🟡ケースで異なる) 発送前に合計額を確認する

 

ヨーロッパのバイヤーとの取引が増えてきた方は、ebayのヨーロッパの関税とVAT対策もあわせてご確認ください。

※税金のルールは変更されることがあります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。

 

よくある質問(FAQ)

オークションで落札した商品も同梱できますか?
手続き
はい、未払いの状態であれば同梱できます。
セラーが合算請求書(Send invoice=複数注文をまとめた請求書)を送れるのは、落札など出品終了から30日以内です。
そのため、期限内に依頼して、新しい送料の請求書で支払いましょう。
別々のセラーから買った商品もまとめてもらえますか?
基本ルール
いいえ、同梱は同じセラーから購入した商品だけが対象です。
eBayの同梱発送(Combined Shipping)はセラー単位の仕組みです。そのため、別セラーの商品はそれぞれの荷物で届きます。
送料を抑えたいなら、同じセラーの出品からまとめ買いするのがコツです。
送料の一部ではなく全額の返金もできますか?
返金
はい、できます。
Send refund(eBayの返金機能)では、一部でも全額(取引の100%まで)でも返金できます。期限は元の取引から90日以内です。
ただし返品リクエストやケースが開いている注文では、その手続きの中で返金する仕組みです。
eBay International Shippingは日本からでも使えますか?
国際配送
いいえ、使えません。eIS(eBay International Shipping)は米国・カナダの適格セラー向けの仕組みです。
内容は、eBayが国際配送や通関を代行してくれるサービスです。
そのため、日本からの発送では利用できません。
日本のセラーは、合算請求書と1箱発送+差額返金の二段構えで同梱に対応しましょう。

【まとめ】ebayのまとめて発送を安心して使いこなすために

最後に、この記事の要点を整理します。

 

  • ebayのまとめて発送は「支払い前=合算請求書」「支払い済み=1箱発送+差額返金」の二段構えで対応する
  • 合算請求書は出品終了から30日以内・部分返金は90日以内という期限がある
  • 別々に支払われた注文は統合できないため、追跡番号は全注文への反映を確認する
  • 米国向けは2025年10月17日以降DDP必須・申告価格は商品価格のみが基本
  • 注文総額750ドル以上の署名確認とEUの150ユーロ境界は、まとめたときこそ要チェック

 

まとめて発送は、ルールを知らないまま使うと追跡漏れや関税トラブルの入り口になります。

けれども、二段構えの判断軸と期限さえ押さえれば、送料の節約とリピーターづくりを同時に叶えてくれる心強い仕組みです。

 

まずは自分のアカウントで「請求書のリクエストを許可」と送料割引ルールの2つを確認してみてください。

準備が整っていれば、次に複数注文が入った日が、あなたの常連客が生まれる日になるかもしれません。応援しています。

-発送・梱包・配送実務