発送・梱包・配送実務

軽い荷物なのにebayの国際送料が高い、その正体は箱と関税と手数料

こんにちは。eBay Export Chartbook運営者のJです。

ebayの国際送料が高いと感じる瞬間って、ありますよね。私も見積もり画面を開いたまま、しばらく手が止まったことがあります。

 

実は、国際送料が高くなる原因はひとつではありません。運賃そのものに加えて、配送会社の追加料金、関税や通関の費用、そしてeBayの手数料が層のように重なっています。

結論から言うと、eBayだから高いのではありません。この4つのうちどこが膨らんでいるかを切り分ければ、下げられる場所が見えてきます。

 

この記事では、容積重量の考え方から始めて、送料設定や送料無料の仕組み、発送方法の比べ方までを順番に整理します。あわせて2025年から2026年にかけて変わった関税のルールも、公式の一次情報で確認していきます。

また、数字の根拠も一緒に載せますので、ご自身の荷物に当てはめながら読み進めてみてください。読み終わるころには、次にどこへ手を付ければいいかがはっきりしているはずです。

 

この記事のポイント

  • 国際送料は商品価格ではなく重さ・箱の大きさ・行き先で決まる
  • 軽いのに高いときは容積重量が請求重量になっている
  • 2025年から2026年にかけて米国向け・EU向けは関税分も価格に乗るようになった
  • 送料にもeBayの落札手数料と海外決済手数料がかかる

 

ebayの国際送料が高いと感じる本当の理由

まずは「なぜ高いのか」を分解します。ここを切り分けないまま安い方法だけを探しても、下がらない部分を追いかけることになるからです。

運賃・追加料金・関税・eBay手数料という4つの層に分けて、順番に見ていきましょう。自分の荷物がどの層で膨らんでいるかが分かれば、対策は自然と決まります。

 

国際送料が高くなる4つの層

① 運賃 重さ・寸法・行き先・スピードで決まる基本料金

② 配送会社の追加料金 燃油割増・遠隔地・規定外サイズなど

③ 関税・通関の費用 売り手側で関税を処理する分が価格に乗ることがある

④ eBay手数料 送料部分にも落札手数料と海外決済手数料がかかる

→ この4つが重なった合計が、画面に出ている「高い送料」です

 

送料は距離より「重さと箱の大きさ」で決まる

結論から言うと、国際送料は商品の販売価格とは連動しません。というのも、配送会社が見ているのは重さ・寸法・行き先・サービス内容だからです。中身がいくらで売れたかは、運賃の計算に一切入りません。

 

たとえば日本郵便のEMSで米国あてに送る場合、料金は次のように上がっていきます。

 

米国あてEMSの重さ別料金(2026年8月時点)
重さ 米国あてEMS料金
500gまで 3,900円
1kgまで 5,300円
2kgまで 7,900円
3kgまで 10,300円
5kgまで 15,100円
10kgまで 27,100円
20kgまで 51,100円

出典:日本郵便「EMS料金表」/第3地帯および第4地帯は特別追加料金を含む(🟡料金は改定されることがあります)

 

つまり、1,500円で売れた商品を500gで送れば、送料のほうが高くなります。これは異常ではなく、国際配送では普通に起きることなんです。

私も最初は「何かの間違いでは」と何度も見積もりを取り直しました。けれども、運賃表を並べて眺めてみると、金額そのものは正しかったんです。

 

確かに、国内の宅配便に慣れていると割高に感じます。ただし国際便は、集荷から国際空港、航空輸送、到着国の税関、現地の配達までを一本の便で通します。工程が多い分、単価が上がるのは仕組み上どうしても避けられません。

 

実は、この感覚のズレが出品価格にも影響します。安い商品ほど送料の比率が大きくなるため、薄利の商材は1件ごとに赤字へ傾きやすいんです。

だから私は、単価の低い商品を同梱前提のラインナップに寄せるようにしました。

 

そのため「商品より送料が高い=設定ミス」と決めつける前に、まず重さと箱を確認するのが先になります。ここを飛ばすと、原因のない場所をいくら探しても答えが出ません。

 

軽いのに高いときは容積重量を疑う

軽いのに送料が高いとき、犯人はたいてい箱です。国際クーリエには容積重量(荷物が占める空間を重さに換算した数値)という仕組みがあります。

 

DHLの公式料金表には、計算式がはっきり書かれています。「容積重量(kg)=最大長(cm)×最大幅(cm)×最大高(cm)÷5,000(cm3/kg)」という式です。

なお、端数は0.5kg単位に切り上げとされています(出典:DHLサービスガイド・料金表2026 日本)。そして実重量と比べて大きいほうが、請求重量として採用されます。

 

具体的に、40cm×30cm×30cmの箱で計算してみましょう。

 

実重量2kgの荷物が7.2kg扱いになるまで

STEP1 箱の外寸を測る
40cm × 30cm × 30cm

STEP2 5,000で割る
36,000 ÷ 5,000 = 容積重量 7.2kg

STEP3 実重量と比べて大きいほうを採用
実重量2kg < 容積重量7.2kg → 請求重量は7.2kg

出典:DHLサービスガイド・料金表2026 日本(端数は0.5kg単位に切り上げ)

 

カメラの化粧箱、フィギュア、ぬいぐるみ、ヘルメットのように「軽くてかさばる」商品は、ここでつまずきやすいと感じています。実際に私も、緩衝材を厚くしすぎて箱を一回り大きくしてしまい、請求重量が跳ね上がったことがありました。

 

もちろん、除数は配送会社や契約によって異なる場合があります。FedExも同じく5,000で割る方式を案内しています。ただし実際の請求は、自分のアカウントでご確認ください。

そのため、軽くて薄い商材はクーリエと郵便の両方で見積もって比べる価値があります。

 

箱のサイズと配送業者の選び方をもう少し詰めたい方は、ebayの送り方と容積重量の考え方もあわせてご確認ください。

 

運賃表の金額だけでは終わらない追加料金

ところで、料金表の基本運賃を見て安心していると、請求書の金額が違って驚くことがあります。国際クーリエでは、基本運賃のほかにサーチャージ(追加料金)が積み上がるからです。

 

DHLの公式料金表には、代表的な追加料金が一覧で示されています。金額を見ると、けっこうな重さがあることが分かるはずです。

 

運賃に上乗せされる主な追加料金(DHLの例)
追加料金の種類 金額(免税)
遠隔地配達手数料 運送状1枚あたり4,000円 または 80円/kg の高いほう
遠隔地集荷手数料 運送状1枚あたり4,000円 または 80円/kg の高いほう
規定外貨物手数料(寸法) 1梱包あたり3,300円
特別貨物取扱料 1梱包あたり3,300円
配達先住所修正手数料 運送状1枚あたり1,800円
航空機燃料割増料金 運送費および追加料金に対する%(🟡料率は変動)

出典:DHLサービスガイド・料金表2026 日本/金額はあくまで一般的な目安です。契約内容により異なる場合があります

 

つまり、同じ重さ・同じ国でも、住所によって金額が変わることがあります。これが「前回より今回だけ高い」の正体になっているケースは少なくありません。

 

ちなみに、eBay公式配送のSpeedPAKには追加料金が免除される組み合わせもあります。たとえばSpeedPAK - Ship via FedEx(International Connect Plus)です。このサービスでは地域外配達追加手数料などが無料と案内されています(出典:eBay Japan)。

 

なので、遠隔地への発送が多いカテゴリを扱っているなら、キャリアの選択そのものが対策になります。基本運賃の安さだけで決めないほうが、結果的に総額は下がりやすいです。

 

配送スピードを上げるほど料金は上がる

もちろん、速さは料金に直結します。ここを意識せずに一番速いサービスを既定にしていると、送料はいつまでも下がりません。

 

eBay公式の配送サービスであるSpeedPAKを例にしてみます。Express/Expeditedは200以上の国・地域に対応し、配送日数の目安は1〜3営業日です。一方、Economyは8〜12営業日となっています(出典:eBay Japan「eBay SpeedPAK」)。

 

Economyの対象地域は、米国・イギリス・オーストラリアに加えてEU加盟27カ国すべてです。2026年7月30日にEU全域へ拡大しました。ただし対象国は変わることがあります。そこで発送前に、CPaSS(eBayの国際配送管理プラットフォーム)で最新の対象国をご確認ください。

 

そのため、商品ごとに使い分けるのが現実的です。軽くて小さい商材ならEconomy、急ぎや高額品ならExpressという具合ですね。トレーディングカードのような薄くて軽い商材は、Economyとの相性がいいと感じています。

 

確かに、到着が遅いとバイヤーが不安になるのではという心配はあります。とはいえ、eBayの到着予定日は配送サービスの実績を踏まえて表示されます。速さを売りにしない商品なら、正直に日数を伝えたほうがクレームは起きにくいです。

 

要するに、全部の商品を同じサービスで送る必要はありません。カテゴリごとに標準の発送方法を決めておくと、迷う時間も減ります。

 

2025年からは「関税分」が価格に乗るようになった

実は、ここが2026年のいちばん大きな変化です。以前のように「送料だけ払えば終わり」という感覚では、いまの金額は説明できません。

 

大きな変更は、この2年で立て続けに起きました。まずは全体の流れを見てください。

 

2025〜2026年に変わったこと

2025年8月29日 米国のデミニミス・ルール(800ドル以下の免税)が撤廃

2025年10月17日 米国向け2,500ドル未満の取引はDDP発送が必須に(全キャリア)

2026年6月1日 国際eパケットライトが「国際エアパケット」へ名称変更

2026年7月1日 EU向け150ユーロ以下の免税が廃止・HSコードごとに一律3ユーロ

2026年7月24日 米国の通商法301条により日本原産品は合計12.5%になるよう調整

2026年7月30日 SpeedPAK EconomyがEU加盟27カ国すべてへ拡大

出典:eBay Japan公式・日本郵便(🟡制度は変更されることがあります)

 

米国向けで特に大事なのが、DDP(関税元払い・売り手側で関税を処理する方式)の必須化です。対象は送料を除く商品価格が2,500米ドル未満の取引で、全キャリアが対象になります。

ここを軽く見ないほうがいいです。DDUとは、バイヤーが受け取り時に関税を支払う方式のことです。適用日以降にDDUで発送すると、関税理由の商品未着ケースがセラー不利で終了します。

その結果、Defect(アカウントの欠陥)が付きます。関税に関するネガティブ評価も削除対象外です。

 

EU向けでは、150ユーロ以下にHSコード(品目を表す関税分類コード)ごと一律3ユーロの関税がかかります。加えてフランスやイタリアなど一部の国では、独自の通関関連手数料が別に上乗せされます。

 

ここまでの話で分かるとおり、関税は消えるわけではありません。誰がいつ負担するかが変わっただけです。だから購入者から見ると「送料が上がった」ように見えます。

米国向けの取り扱いは公式でも詳しく案内されています。条件の全体像はeBay公式「米国向け取引におけるDDP発送必須化について」でご確認ください。

 

関税や税制は改正が続いています。ここに書いた数字はあくまで一般的な目安として読んでください。正確な情報は税関やeBayの公式サイトをご確認いただき、高額な取引では専門家にご相談ください。

 

送料にもeBay手数料がかかっている

さて、意外と見落とされがちなのが、ここです。eBayの手数料は、商品価格だけにかかるわけではありません。

 

eBay Japanの手数料ページには、次のように明記されています。「売上総額には、商品価格、取扱手数料、バイヤーが選択する配送サービス料、消費税、適用されるその他の税が含まれます」。

落札手数料は売上総額7,500ドルまで13.25%です。これに1取引あたり0.40ドルが加算されます(10ドル以下の取引は0.30ドル)。

 

さらに、日本の住所を登録したセラーには海外決済手数料が1.35%かかります。こちらも基準は売上総額です(出典:eBay Japan「販売手数料の概要」)。

 

具体的に計算してみましょう。送料の実費が30ドルだとします。この30ドル部分にかかる落札手数料は約3.98ドル、海外決済手数料は約0.41ドルです。合計すると約4.38ドルになります。

つまり、実費どおり30ドルを請求しても、手元に残るのは約25.62ドルという計算です。

 

この差を知らないまま送料設定をすると、じわじわ利益が削られます。私も最初のころは実費をそのまま入れていて、月末に「思ったより残っていない」と首をかしげていました。

 

もちろん、海外決済手数料には売上に応じたボリュームディスカウントがあります。とはいえ始めたばかりの段階では、1.35%で見ておくほうが安全だと思います。

 

要するに、送料は「実費+手数料分」で設計するのが基本になります。ここを織り込んでおくだけで、赤字になる取引はかなり減らせます。

 

ここから先は「下げ方」の話に入ります。私が最初に手を付けたのも、じつは箱と緩衝材でした。

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ebayの国際送料が高いときに効く現実的な対策

ここからは下げ方の話です。運賃・追加料金・関税・手数料のうち、セラーが自分でコントロールしやすいのは主に箱と発送方法になります。

効果が大きい順に、実測、比較、同梱、送料設定、返品対策という流れで見ていきましょう。

 

まず梱包後のサイズと重さを確定させる

まず、最初にやるべきは見積もりではなく実測です。梱包を終えた状態で外寸と重さを測らないと、比較の土俵そのものが作れません。

 

実際に、効果は数字ではっきり出ます。中身が同じでも、箱を一回り小さくするだけで請求重量は大きく変わります。

 

箱を小さくすると請求重量はこう変わる(中身は同じ2kg)
箱の外寸 容積重量 請求重量
60×40×30cm 14.4kg 14.4kg
50×35×25cm 8.75kg 8.75kg
40×30×20cm 4.8kg 4.8kg

計算式:縦×横×高さ(cm)÷5,000(出典:DHLサービスガイド・料金表2026 日本)

 

ちなみに、実測のコツは梱包パターンを2案以上つくって比べることです。箱と厚手の封筒、緩衝材の厚み違いなど、条件を変えて外寸を測ってみてください。

 

もちろん、壊れ物で緩衝材を削りすぎるのは逆効果です。破損して返品になれば、往復の送料と再仕入れの手間が一気にのしかかります。

そのため私は、よく売れるカテゴリごとに箱のサイズを数種類に絞り、緩衝材の量もテンプレ化しています。毎回悩まなくて済むので、作業も速くなりました。

 

実は、この「型を決める」やり方には副次的な効果もあります。送料が読めるようになるので、出品時の価格設定で迷わなくなるんです。

 

さらに、測る順番も決めておくと早くなります。まず梱包を完了させ、次にいちばん長い辺・幅・高さを外側で測り、最後にはかりへ載せる。この3ステップです。

ここで大事なのは、内寸ではなく外寸を使うことです。テープや貼り出した部分も含めた実際の外側の寸法が、請求重量の計算対象になります。

 

逆に言えば、毎回その場にある箱で梱包していると、送料は安定しません。まずは自分の定番サイズを決めるところから始めてみてください。

 

発送方法は同じ条件で並べて比べる

次に、比べるときは同じ重さ・同じ寸法・同じ行き先で並べてください。条件がずれた比較は、判断を誤らせます。

 

たとえば米国あてに2kgを送る場合、同じ重さでもサービスが違えば2,000円以上の差が出ます。

 

国際エアパケットは、2026年6月1日に「国際eパケットライト」から名称変更されたサービスです。サイズは長さ+幅+厚さが90cm以内、長さは60cm以内と決まっています。

 

主な発送方法の比べ方(米国あて2kgの場合)
発送方法 2kgの料金 特徴
EMS 7,900円 追跡あり・国際スピード郵便
国際エアパケット 5,190円 2kgまで・追跡あり・郵便受箱へ配達
SpeedPAK Express/Expedited CPaSSで見積り 1〜3営業日・200以上の国と地域
SpeedPAK Economy CPaSSで見積り 8〜12営業日・米英豪とEU27カ国(🟡対象国は変動)

出典:日本郵便/eBay Japan「eBay SpeedPAK」(料金はあくまで一般的な目安です)

 

ここで注意したいのが、古い記事に残っている発送方法です。SAL扱いの郵便物は現在すべて引受けが停止され、旧「国際eパケット」も2023年秋に終了しました。この2つを安い方法として紹介している記事は、情報が古いままです。

 

米国あての郵便については、もうひとつ知っておきたい点があります。日本郵便は2026年4月14日以降、指定する郵便局で米国あてのすべての郵便物の引受を再開しました。

ただし条件があります。内容品価格が100USドルを超える販売品などは、事前の納税手続きが必要です。

具体的には、CBP(米国税関・国境警備局)が認証した事業者のアプリを使います。差出人自身が、あらかじめ関税等を支払う流れです(出典:日本郵便)。少額でも販売品は対象になる点にご注意ください。

 

実際の金額は、日本郵便「国際郵便の料金・日数を調べる」で行き先と重さを入れて確認するのが確実です。

 

同梱でまとめて送ると下がることがある

そして、同じバイヤーが複数の商品を買ってくれたときは、1箱にまとめられないかを考えます。1kgの送料を2回払うより、2kgを1回のほうが安くなることが多いからです。

 

eBayにはCombined Shipping(同梱発送)の仕組みがあります。支払い前であれば、送料をまとめた請求書を発行できる場合があります。すでに支払い済みでも、差額を部分返金する方法をとるセラーもいます。

 

ただし、必ず半額になるわけではありません。まとめた結果、箱が一回り大きくなって容積重量が上がると、思ったほど下がらないことがあります。

 

たとえば1kgの商品を2つまとめても、箱が大きくなって容積重量が3kg相当になれば、2kg分の運賃では収まりません。そのため、同梱を決めたら梱包後の寸法と重さで計算し直すのが基本です。

 

なお、同梱できないケースもあります。真贋保証の対象商品など、一部のカテゴリーは対象外になることがあります。そのため実際の注文画面で、可否をご確認ください。

 

私は、同梱しやすいカテゴリでは「追加1点あたりの送料」を低めに設定しています。そうすると、まとめ買いの導線が自然にできます。梱包と発送の手間も減るので、時間の節約にもつながりました。

 

もうひとつ意識しているのが、声をかけるタイミングです。複数の商品をウォッチしてくれているバイヤーには、支払い前に同梱の可否を伝えておきます。

支払いが済んだあとだと手続きが増えます。先に伝えておくほうが、お互いに気持ちよく進みます。

 

同じバイヤーから続けて買ってもらえたときの進め方に迷う方は、ebayのまとめて発送の設定方法もあわせてご確認ください。

 

送料無料と送料別はどちらが得なのか

結論から言うと、購入者の総支払額で見れば大きくは変わりません。eBayのFree Shippingは「配送会社の送料が0円になる」という意味ではないからです。正しくは「バイヤーに送料を別請求しない」という意味になります。

 

数字で確かめてみましょう。商品80ドル+送料30ドルなら、支払総額は110ドルです。商品110ドルで送料無料にしても、やはり110ドルになります。

そして手数料の計算に使う売上総額も、どちらのパターンでも110ドルです。

 

つまり「送料無料にすれば手数料が浮く」ということはありません。ここは誤解されやすいところなので、はっきり押さえておきたい部分です。

 

では何で判断するかというと、見え方と運用のしやすさになります。送料無料のほうが選びやすいという声は多いようです。一方、送料別なら行き先ごとの実費差を吸収しやすいという利点があります。

 

確かに、送料を高めに設定して商品価格を下げる見せ方もあります。ただし、実費とかけ離れた送料は「ぼったくり」と受け取られかねません。評価に響けば、そのほうが損失は大きくなります。

 

もうひとつ、送料込みには注意点があります。行き先ごとに実費が違うのに価格を1つにするため、遠い国へ売れたときは赤字になりやすいことです。

そのため送料込みにするなら、実費の高い地域を基準に価格を組む必要があります。

 

私の場合は、行き先による差が小さいカテゴリは送料込み、差が大きいカテゴリは送料別と決めています。迷ったら、まず自分の主力カテゴリで実費のブレ幅を測ってみてください。

 

返品になったときの国際送料は誰が払うのか

最後に、国際送料には「戻ってくるときの費用」もあります。ここを見込んでおかないと、1件の返品で利益が飛びます。

 

eBay Money Back Guarantee(eBayの返金保証制度)では、返品送料の負担は理由によって決まります。整理すると、次のようになります。

 

返品送料は誰が払うのか(早見表)
返品の理由 返品送料の負担
商品説明と違う セラー
壊れている・故障していた セラー
違う商品が届いた セラー
購入者の都合(気が変わった等) Return Policyの設定による
Free Returnsを設定している セラー

出典:eBay Money Back Guarantee(🟡個別の判断はeBayの裁定によります)

 

ここで押さえておきたいのが、返品を受け付けない設定にしていても例外ではないという点です。上記のような理由では、この保証が優先される場合があります。セラーが返品ラベルを用意しないときは、eBayがバイヤーへラベルを提供し、その費用をセラーへ請求することもあります。

 

国際返品では、この送料が往路と同じかそれ以上になることも珍しくありません。だからこそ、送料の設計には最悪の場合の往復分をどう吸収するかという視点が必要になります。

 

とはいえ、返品をゼロにはできません。私が意識しているのは、返品そのものを減らす工夫のほうです。傷や使用感を写真で正直に見せる、採寸を明記する、動作確認の結果を書く。地味ですが、これが一番効きました。

 

加えて、破損による返品は梱包で防げます。送料を下げたい気持ちと、壊さない梱包のバランスをとることが、結局は総コストを下げる近道です。

 

そこで、もし返品が起きたら、カテゴリと理由を記録しておくことをおすすめします。数件ためると返品されやすい商材の傾向が見え、扱う商品の見直しにつながります。

 

返品を申し出られたときの初動に不安がある方は、ebayの返品返金トラブルの対応手順もあわせてご確認ください。

 

よくある質問(FAQ)

商品の到着時に請求されたお金は送料ですか?
費用
送料ではなく、関税や輸入税、通関にかかる費用である可能性が高いです。
日本の場合、日本郵便が税金を立て替えて配達するときは、税額に加えて取扱手数料がかかります。金額は郵便物1つにつき200円です。
内訳は、届いた通知書や請求明細で確認してみてください。
海外のeBayから買うと日本でも税金がかかりますか?
税金
条件によってかかります。海外から商品を輸入すると、原則として関税や消費税の対象になります。
ただし課税価格が1万円以下の場合は、関税と消費税が免除される制度が現時点でも続いています。
革製品など一部の品目は対象外です。正確な情報は税関の最新のご案内をご確認ください。
申告価格を低く書けば送料や関税は下がりますか?
ルール
実態と違う低い申告は、関税法違反のリスクがあるためやめてください。
米国向けのDDP発送では、申告価格は送料や保険料を含まない商品価格そのものが基準になります。
正しく申告したうえで、箱の大きさや発送方法を見直すほうが確実です。
SpeedPAKを使うと未着トラブルで守られますか?
セラー保護
条件を満たせばセラー保護が自動で適用されます。主な内容は次のとおりです。

  • 商品未着によるDefect(アカウントの欠陥)が自動的に削除される
  • Service Metrics(セラーの配送品質を測る指標)に商品未着がカウントされない
  • 配送遅延率が評価対象外になる

商品の所在地が日本国内であること、ハンドリングタイム内に発送していることなどが条件です。

【まとめ】ebayの国際送料が高いときに見直す順番

ここまで見てきたとおり、ebayの国際送料が高いのは、ひとつの原因ではありません。運賃・追加料金・関税・eBay手数料という4つの層が重なって、あの金額になっています。

 

だからこそ、見直す順番が大事です。まず梱包後の外寸と重さを実測して、容積重量が効いていないかを確かめてください。次に、同じ条件で発送方法を並べて比べます。

そのうえで関税の扱いを確認し、最後に送料へ手数料分を織り込む。この順番なら、下げられる場所から手を付けられます。

 

結論として、eBayだから高いのではなく、切り分けができていないから高く見えるだけです。1件でも実測して比べてみると、感覚が変わります。

 

この記事の要点

  • 国際送料は商品価格と連動せず、重さ・寸法・行き先・サービスで決まる
  • 軽いのに高いときは容積重量(縦×横×高さ÷5,000)が請求重量になっている
  • 基本運賃のほかに燃油割増や遠隔地配達手数料などが積み上がる
  • 2025年から2026年にかけて米国向け・EU向けは関税分も価格に乗るようになった
  • 送料にも落札手数料13.25%と海外決済手数料1.35%がかかる

 

まずは次の1件から、梱包後のサイズを測ってみてください。そこが、ebayの国際送料が高い状態から抜け出す最初の一歩になります。

 

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