
こんにちは。eBay Export Chartbook運営者のJです。
ebayのHeld by Customsって、気になりますよね。
追跡画面にHeld by Customsと出たまま、日付だけが進んでいく。このまま返送されたら赤字になるのでは、と落ち着かない方も多いと思います。実は私も初めてこの表示を見たときは、追跡画面を何度も更新していました。
結論から言うと、止まった場所と「誰に請求が来るか」は配送会社によって違います。しかも米国向けは、関税元払いが必須になりました。そのため「関税はバイヤー負担と書けば安心」という昔の対処法は、もう通用しない場面があるんです。
この記事では、EMS・FedEx・DHLで荷物が税関に止まったときの流れを整理します。返送までの期限と費用負担は、各社の規約やeBayの公式ルールをもとに確認しました。さらに、気づいた日の初動や返金保証の条件、10月から始まるEU向けのルールまで順番に見ていきましょう。
この記事のポイント
- 日本側と相手国側のどちらで止まったかで打ち手が変わる
- 米国2,500ドル未満とEU150ユーロ以下(10月から)はDDP必須
- FedEx・DHLは受取人が払わないと費用がセラーに請求される
- 関税未払いは返金保証の対象外だが返送料と関税はセラー負担
ebayのHeld by Customsが配送会社別で違う理由と返送までの期限
同じHeld by Customsという表示でも、裏で荷物を扱う人とルールは配送会社ごとに違います。そこで前半では、まず止まった場所の見分け方とDDP必須化の影響を押さえます。そのうえで、EMS・FedEx・DHLそれぞれの返送の流れと、費用が誰に回るのかを整理します。
「Held by Customs」の意味と止まった場所の見分け方

Held by Customsは、税関で荷物が止められている状態を指す表示です。まず確認したいのは、止まっているのが日本側か相手国側かという点なんです。というのも、止まった場所によって連絡すべき相手も必要な書類も変わるからです。
見分けるヒントは、追跡画面の表示と場所です。たとえば「export」の語や日本国内の拠点名が出ていれば、日本の輸出通関で止まっている可能性があります。反対に「import」の語や相手国の都市名が出ていれば、相手国の輸入通関と考えられます。
日本側で止まりやすい代表例が、高額な郵便物です。日本郵便の案内では、内容品の合計が20万円を超える郵便物は輸出申告が必要です。つまり、日本の税関から輸出許可を受けるまで、荷物は日本を出発しません。
ちなみに、この手続きは日本郵便に代行を頼めます。その場合は郵便料金とは別に、1件2,800円の手数料がかかります。手続きには、英文のインボイスと委任状も必要です。
一方、相手国に着いてから止まった場合は、相手国の税関と配送会社のルールで話が進みます。確かに表示は同じ言葉です。けれども日本側なら「こちらが書類を整える」、相手国側なら「受取人と配送会社を動かす」と、やることの中心が逆になるんです。
| 確認すること | 日本側(輸出) | 相手国側(輸入) |
|---|---|---|
| 表示のヒント(🟡配送会社で表記が異なる) | 「export」・日本の拠点名 | 「import」・相手国の都市名 |
| よくある例 | 20万円超の郵便物の輸出申告 | 書類の確認・関税の支払い待ち |
| 主に動く人 | セラー | 受取人と配送会社(DDPならセラー) |
要するに、表示を見たらまず場所を確かめる。これが、配送会社別の対処に入る前の出発点です。場所さえ分かれば、次に誰へ連絡すべきかも自然に見えてきます。
米国向けDDP必須化で止まる理由が変わった
米国向けの荷物は、2025年10月から前提そのものが変わっています。eBay Japanの案内では、2025年10月17日以降の取引が対象です。日本から米国へ送る2,500米ドル未満の商品は、DDP(関税元払い・セラー負担)が必須になりました。
ただし、判定の基準は発送日ではありません。バイヤーが購入した取引日で決まります。
では、DDU(関税後払い・バイヤー負担)で送るとどうなるのでしょうか。関税が原因の商品未着ケースは、自動的にセラー不利で終了します。あわせて、削除できないDefect(取引上の欠陥評価)が付きます。
関税を理由にした否定的な評価も、削除の対象外です。続けると販売制限につながる可能性がある、とも案内されています。
そのため、米国向けでHeld by Customsになったら、まず「DDPで送った取引か」を確認しましょう。もしDDPで送っていれば、関税はすでに払う前提です。つまり、関税の支払い待ちではなく、書類や申告内容の確認で止まっている可能性があります。その場合、動くべきなのはセラー側です。
| 項目 | DDP(関税元払い) | DDU(関税後払い) |
|---|---|---|
| 関税を払う人 | セラー | バイヤー |
| 止まった時に動く人 | セラー(書類・申告の確認) | バイヤー(通知確認・支払い) |
| 米国2,500ドル未満 | 必須 | 関税起因の未着はセラー不利 |
| EU150ユーロ以下(2026年10月1日以降の取引) | 必須 | 関税起因の未着はセラー不利 |
DDPで送ったかどうかは、発送時のラベルや配送サービスの設定で確かめられます。SpeedPAKなら、米国向けの関税はHSコードと原産国から見積もられ、送料と一緒に一時的に徴収される仕組みです。日本郵便でZonosを使った場合は、ラベルに「DDP」と申告番号が表示されます。
ちなみに、関税やDDPの手数料は商品価格か送料に含めておく必要があります。購入後にバイヤーへ別途請求するのは、ポリシー違反になるので注意してください。
eBay Japan公式の「米国向けDDP発送必須化のご案内」を参照してみましょう。
EMSが相手国で止まった時の保管期限と返送の流れ

EMSは、相手国に着いた後は相手国の郵便事業者と税関が処理します。そのため、何日で返送されるかは国ごとのルールで決まります。世界共通の日数は、決まっていないんです。
たとえば米国郵便(USPS)の規定では、国際郵便物は受け取りのために30日保管されます。ただしEMSは例外です。受け取られないまま15日が過ぎると、差出人へ返送される決まりになっています。
英国のRoyal Mailは支払い通知から約3週間保管し、未払いなら返送するのが目安です(🟡国・サービスで変動)。
さらに、米国宛ての郵便にはもう一つ大事な前提があります。日本郵便は2026年4月14日から、指定の郵便局で米国宛ての引き受けを再開しました。ただし、2,500米ドル以下の販売品を送るには、関税などの事前支払いが条件です。
支払いには、米国税関が認定した事業者を使います。日本郵便が推奨しているのは、Zonosのアプリなどです。つまり、多くの販売品は発送前に関税を払っています。そのため相手国で止まった場合は、書類や内容の確認で止まっている可能性があります。
費用面でうれしいのは、EMSは海外から返送されても返送料金がかからない点です。これは日本郵便の公式な案内です。一方で、EMS以外の国際小包は、返送料金が差出人負担になる場合があります。
もちろん、返送されれば最初の送料や時間は戻ってきません。だからこそ「返送料がかからないから放置してよい」とは考えないでください。保管期限のうちに受取人を支えるのが、EMSでの基本の動き方です。
EMSで止まったときにセラーができるのは、受取人に現地の郵便局へ問い合わせてもらうようお願いすることです。追跡番号を添えて伝えれば、受取人も窓口で状況を聞きやすくなります。私はこういうとき、追跡画面のスクリーンショットも一緒に送るようにしています。
FedExで止まった時にセラーへ請求が回る仕組み
最初に押さえておきたいのは、FedExでは最終的な支払い責任がどこにあるかです。APAC国際サービス規約では、受取人や第三者が運送料や関税の支払いを拒否した場合の扱いが決まっています。支払い指示にかかわらず、差出人がすべての料金を負担するという内容です。
そもそも関税や税金を誰が払うかは、ラベル作成時に荷送人・受取人・第三者から選びます。何も選ばなければ、受取人が支払う設定です。とはいえ、受取人の設定でも、受取人が払わなければ請求はセラーに回ってきます。
ここが、FedExで赤字になりやすいポイントなんです。
次に、止まる原因です。FedExが挙げている主な原因は、情報の不足や誤り、書類の不足、政府機関やFedExによる追加の確認などです。追加の情報が必要なときは、情報を出せる当事者に連絡が入る流れになっています。
そのため、連絡が来たらインボイスの品名・金額・原産国をすぐ見直せるよう準備しておきましょう。準備ができていれば、やり取りが一往復で済むこともあります。
保管にも、期限があります。米国の制度では、通関されない貨物は到着から15暦日を過ぎると一般保税倉庫(General Order)へ移されます。その場合、移送や保管の費用が発生します(🟡金額は状況で変動)。
ただし、保管料の金額や返送までの日数は国や契約によって違います。正確な情報は、FedExのカスタマーサービスに追跡番号を伝えて確認してください。
FedExから関税の請求や遅延の連絡が来た方は、FedExの通関遅延と関税トラブルの対処もあわせてご確認ください。
DHLのOn Demand Delivery通知と費用がふくらむ流れ

DHL Expressで関税の支払いが必要になると、受取人に通知がメールやSMSで届きます。これがOn Demand Delivery(DHLの受取・支払い手続きサービス)の案内です。受取人はリンクから関税をオンラインで支払えて、内訳やインボイスも確認できます。
実は、止まったままになる原因として気をつけたいのが、この通知の見落としです。英語のメールが迷惑メールフォルダに入り、受取人が気づいていなかったという声もあります。
そこで、セラーから「DHLのメールを迷惑メールフォルダも含めて確認してください」と一言伝えてみてください。それだけで動き出すこともあります。
次に、費用の流れを見ておきましょう。DHLが関税を立て替えた場合は立替手数料がかかることがあります。そして運送約款では、受取人が受け取りや関税の支払いを拒むと、荷物は差出人へ返送されます。
その返送費用は、差出人の負担です。受取人が払わない関税や手数料も、差出人が支払うと定められています。
ちなみに、DHL日本の料金案内には、相手国の関税などを荷送人に請求する場合の手数料があります。金額は運送状1枚あたり3,300円か、関税・諸税の2%のうち高いほう(税込)です。
つまり、DHLは「通知に気づけば早く解決し、放置すると費用がセラーに積み上がる」配送会社です。保管料は国や契約で違うため、DHLのカスタマーサービスに追跡番号を伝えて確認してください。
3社の返送ラインと費用負担を一覧で比べる
ここまでの内容を、配送会社ごとに並べてみましょう。3社で共通するのは、放置すると返送や追加費用につながる点です。しかも、最終的な負担はセラー側に回りやすくなっています。
一方で、違うのは期限の決まり方と請求の来方です。
EMSは、相手国の郵便のルールで保管期限が決まります。たとえば米国ならEMSは15日で返送され、返送料金はかかりません。
次に、FedExとDHLは受取人が払わない関税や返送費用を、差出人が負担すると規約で定めています。保管料や返送までの日数は、国や契約によって変わります。
| 項目 | EMS | FedEx | DHL |
|---|---|---|---|
| 止まった後に処理する人 | 相手国の郵便と税関 | FedExと相手国の税関 | DHLと相手国の税関 |
| 返送までの期限 | 国ごとに違う(米国はEMSが15日) | 国・契約で違う(🟡) | 国・契約で違う(🟡) |
| 返送料 | かからない | 差出人が負担 | 差出人が負担 |
| 受取人が払わない関税 | 返送時の関税は原則セラー負担 | 差出人に請求 | 差出人に請求 |
| 米国向けの前提 | 2,500ドル以下は関税を事前支払い | 2,500ドル未満はDDP必須 | 2,500ドル未満はDDP必須 |
このように比べると、EMSは「期限」、FedExとDHLは「請求」に注意が必要だと分かります。確かにEMSは返送料がかからない分、安心に見えるかもしれません。けれども期限を過ぎれば商品は戻り、取引は成立しないままです。
だからこそ、配送会社を確認したら、その会社の弱点に合わせて最初の一手を選びましょう。EMSなら期限を意識して受取人を支える。FedExとDHLなら、請求が回ってくる前に書類と連絡を整える。この使い分けが、返送と赤字を防ぐ近道になります。
私自身、最初は配送会社の違いを意識せず、どの荷物にも同じ連絡をしていました。今は追跡番号を見た時点で、配送会社ごとに「期限を見るか、請求を見るか」を切り替えています。それだけで、焦って遠回りすることがずいぶん減りました。
DHLで止まった荷物のインボイス修正や、受取人への連絡の仕方をもう少し詳しく知りたい方に向けた記事もあります。
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DHLの荷物保留が通関で止まる時のインボイス修正と連絡術
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ebayのHeld by Customsを配送会社別に解決して返送を防ぐ手順
仕組みが分かったら、次は実際の動き方です。後半では、表示に気づいた日にやることと、バイヤーへの連絡の型を紹介します。さらに、返送時の損得の考え方、eBayのルールで守られる範囲、EU向けの準備まで整理します。
表示に気づいた日にやる初動3ステップ

Held by Customsに気づいたら、その日のうちに次の3ステップを進めましょう。順番を決めておけば、焦っていても迷わずに動けます。
表示に気づいた日にやる3ステップ
① 追跡画面で状況を確認する
配送会社・止まった場所(日本側か相手国側か)・日付を見る
② DDPで送った取引か確認する
配送先の国と商品価格、発送時のラベルや配送サービスを見る
③ バイヤーと配送会社に同じ日に連絡する
eBayメッセージで連絡し、配送会社には追跡番号を伝えて状況を聞く
まず、ステップ1で日本側だと分かれば、セラーが書類を整える番です。反対に相手国側なら、受取人の対応が必要か、セラー側の書類確認が必要かを配送会社に確かめます。
次に、ステップ2でDDPの取引だと分かれば、関税はすでに払う前提です。そのため、バイヤーに支払いを頼むのではなく、申告内容や書類の確認を優先します。反対にDDUの取引なら、受取人に通知の確認と支払いをお願いする流れです。
そして、ステップ3ではバイヤーへの連絡と配送会社への問い合わせを並行して進めます。FedExやDHLなら、日本のカスタマーサービスに追跡番号を伝えて現地の状況を問い合わせてみましょう。
また、追跡画面のスクリーンショットを日付が分かる形で保存しておきます。後でケースになったとき、大切な証拠になるからです。
連絡の前に、手元にそろえておきたい情報は次のとおりです。
- 追跡番号と注文番号
- インボイスの控え(品名・金額・原産国)
- 発送に使った配送サービス名とDDPかDDUか
- 配送会社から届いた通知やメール
これらが手元にあれば、配送会社から質問されてもその場で答えられます。問い合わせが一往復で済めば、保管の日数も延ばさずに済みます。
バイヤーへ送る連絡文の型と英語例文
バイヤーへの連絡は、必ずeBayのメッセージで送ります。というのも、eBayの外でやり取りすると、後でケースになったときに記録として示しにくくなるからです。
文面に入れるのは、次の4つです。
- いまの状況(配送会社名・追跡番号・税関で止まっていること)
- お願いしたい行動(通知の確認・書類の提出・関税の支払い)
- 急いでほしい理由(期限を過ぎると返送の可能性があること)
- こちらのサポート姿勢(必要な書類はすぐに用意すること)
たとえば、DDUで送った取引なら次のような英文が使えます。
Hello, thank you for your purchase.
Your package (tracking number: XXXXX) is currently held by customs in your country.
Please check the notice from the carrier, including your spam folder, and complete the customs procedure.
If it is not completed in time, the package may be returned to me.
If you need any documents from me, please let me know. I will send them right away.
一方、DDPで送った取引の場合は、関税の支払いをお願いする一文は入れません。代わりに「こちらで配送会社に確認しています」と伝えます。そのうえで、受取人にしか出せない書類があるときだけ協力をお願いしましょう。
もちろん、命令口調は避けてください。丁寧な一言を添えるだけで、バイヤーの受け止め方は大きく変わります。実際に、状況と期限を先に伝えておくと、相手も何をすればいいか判断しやすくなります。
返送・廃棄・部分返金は損益で判断する

連絡しても動かないときは、感情ではなく損益で判断することが大切です。そこでまず、返送後のお金のルールを確認しておきましょう。
eBay Japanの案内では、バイヤーの関税支払い拒否が追跡番号などで確認できる場合、積極的な返金は不要です。ただし、返送時に発生した関税や返送料は、原則としてセラー負担になります。
次に、選択肢ごとに「出ていくお金」と「向いている場面」を並べてみます。
| 選択肢 | 出ていくお金 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 返送を受ける | FedEx・DHLは返送費用と関税(EMSは返送料なし) | 商品を戻して再出品したいとき |
| 部分返金で受け取ってもらう | 関税の一部 | バイヤーが受け取りに前向きなとき |
| 放棄・廃棄を相談する | 配送会社・国で変動(🟡) | 返送費用が商品の価値を上回るとき |
商品の価格が低いほど、返送費用のほうが高くつくことがあります。とはいえ、部分返金はバイヤーとの合意が前提です。条件は、先にeBayメッセージで確認しましょう。
最後に、判断に迷うときは配送会社に返送費用の見積もりを聞いてから決めてください。追跡番号を伝えれば、話が早く進みます。数字が並べば、冷静に比べられるはずです。
EMSで送った荷物なら返送料金はかからないため、返送を待って再出品する道も選びやすくなります。反対にFedExやDHLは返送費用がかかるので、見積もりを確認してから判断しましょう。
バイヤーに関税を払いたくないと言われた方は、ebayで関税を払わないと言われた時の対処もあわせてご確認ください。
eBay Money Back Guaranteeで守られる条件と守られない条件

eBay Money Back Guarantee(eBayの返金保証)は、バイヤーを守る仕組みです。商品が届かないときや、説明と違うときに使われます。ただし関税が絡むケースでは、対象になる場合とならない場合がはっきり分かれています。
まず、関税や手数料が支払われず通関できなかった場合は、原則として保証の対象外です。ただし、例外もあります。セラーが価格を過大に申告したり、発送元を偽ったりして関税が高くなった場合は対象になります。
返送された商品にかかる関税は、セラーが支払うと定められています。さらに受け取り拒否も、原則として対象外です。例外は、送料不足で着払い料金が発生していた場合に限られます。
| ケース | 返金保証の扱い |
|---|---|
| バイヤーが関税を払わず通関できない | 対象外 |
| セラーが価格を過大申告・発送元を偽った | 対象 |
| バイヤーが受け取りを拒否 | 対象外 |
| 送料不足で着払い料金が発生していた | 対象 |
| 米国DDP必須対象をDDUで送り関税起因の未着 | セラー不利で終了 |
ここで注意したいのが、米国向けのDDP必須対象をDDUで送った場合です。関税が原因の商品未着ケースは、自動的にセラー不利で終了します。つまり「関税はバイヤー負担」という理屈では守られません。
要するに、守られる前提は「ルールどおりの方法で送ること」と「申告内容が正しいこと」の2つです。
そのうえで、ケースに備えて次の記録を残しておきましょう。
- 追跡画面のスクリーンショット(日付が分かる形)
- バイヤーとのeBayメッセージのやり取り
- 配送会社からの通知や問い合わせの回答
- 発送時のラベルとインボイスの控え
証拠がそろっていれば、ケースになっても落ち着いて対応できます。
eBay公式の「eBay Money Back Guarantee policy」を参照してみましょう。
EU向けDDP必須化で次に止まらないための準備
次に止まらないための準備として、いま一番急ぎたいのがEU向けのルール変更です。eBay Japanの案内では、2026年10月1日(日本時間16時)以降の取引が対象になります。日本からEU加盟27カ国へ送る150ユーロ以下(150ユーロを含む)の商品は、配送方法を問わずDDPが必須です。
一方、150.01ユーロ以上の商品は、引き続きDDUで送れます。UKはEU加盟国ではないため、対象外です。そして判定の基準は、米国向けと同じく取引日です。
取引日で判定されるので、9月中に出品した商品でも、10月1日以降に売れればDDPの対象になります。出品した時期ではなく、売れた日で考えるのがポイントです。
もし適用開始後にDDUで送ると、商品未着ケースがセラー不利で終了するおそれがあります。削除できない評価やDefectが付くリスクもあります。
そこで、準備としてやることを4つのチェックリストにまとめました。
EU向け出品の準備チェックリスト(2026年10月1日まで)
- 関税分を見込んで、EU向け商品の価格を見直す
- DDPの料金を設定した配送ポリシーを作り、既存の出品に適用する
- 商品説明の関税の記載を、DDPの内容に合わせて修正する
- HSコードと申告価格(送料を含めない商品価格)を確認する
さらに、申告内容の正確さも止まりにくさに直結します。たとえばSpeedPAKのFedExとDHLでは、出荷作成時にHSコード(関税分類番号)の入力が必須です。申告価格は、送料を含めない商品価格のみとされています。
ちなみに、虚偽の申告は遅延や差し押さえ、罰金につながり、セラーの負担になります。
関税元払いの配送設定で迷っている方は、ebayのDDPとDDUの使い分けもあわせてご確認ください。
よくある質問(FAQ)
米国向けでも2,500ドル以上の商品はDDUで送れますか?
はい、eBayのDDP必須ルールの対象は、送料を除く商品価格が2,500米ドル未満の取引です。
2,500ドル以上なら、DDU(関税後払い)も選べます。
ただし、バイヤーが関税を払わないと、FedExやDHLでは返送費用などがセラーに請求されます。
DDPで先に払った関税が実際の金額と違ったらどうなりますか?
SpeedPAKなら、ラベル作成時の関税は見積もりなので、米国税関の査定との差が精算されます。
払いすぎた分は返金され、足りない分は追加で請求される仕組みです。
一方、日本郵便でZonosのアプリを使って払った関税は保証され、追加の関税は請求されないとZonosが案内しています。
20万円を超える荷物を分けて送れば輸出申告はいりませんか?
同じ受取人へ同時に複数の郵便物を送る場合は、合計の価格で判断されます。
合計が20万円を超えれば輸出申告が必要です。
日本郵便に代行を頼むときの手数料は、まとめて1件2,800円です。
SpeedPAK EconomyでもHSコードの入力は必要ですか?
SpeedPAK Economyでは、HSコード(関税分類番号)の入力は任意です。
入力しない場合は、Orange Connexが商品情報をもとに分類します。
一方、SpeedPAKのFedExとDHLは、出荷作成時の入力が必須です。
【まとめ】ebayのHeld by Customsを配送会社別で見極めて返送を防ぐ
ここまで、ebayのHeld by Customsを配送会社別に整理してきました。表示は同じでも、EMSは相手国の保管期限に注意が必要です。一方、FedExとDHLはセラーに回ってくる請求に注意が必要です。
そして何より、米国向けとEU向けではDDPが前提になりつつあります。つまり「関税はバイヤー負担と書けば守られる」という考え方は、通用しない場面が増えているんです。正確な情報は、eBayや各配送会社の公式サイトで最新の内容をご確認ください。
この記事の要点
- まず日本側と相手国側のどちらで止まったかを確認する
- 米国2,500ドル未満とEU150ユーロ以下(10月から)はDDP必須
- EMSは国ごとに保管期限があり、米国では15日で返送される
- FedEx・DHLは受取人が払わない関税や返送費用が差出人に回る
- eBayメッセージと追跡の記録を残し、損益を比べて次の一手を決める
焦る気持ちは、私もよく分かります。けれども、止まった場所と配送会社さえ分かれば、やるべきことは意外とシンプルです。今日確認した手順を、次に表示を見たときの自分の「地図」にしてみてください。
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