
こんにちは。eBay Export Chartbook運営者のJです。
ebayの関税って、これからどうなるのか気になりますよね。
ここ1年で、関税のルールは本当に大きく動きました。たとえば、デミニミスという少額免税の廃止や、米国向けのDDP義務化があります。さらに、トランプ関税をめぐる裁判所の判断まで、ニュースが次々と流れています。
「結局、私の輸出はどうなるの」と、頭を抱えている方も多いはずです。
結論から言うと、関税の税率そのものは今も揺れていて、断定できる状況ではありません。ただし、セラーがやるべきことはシンプルです。関税を自分の価格や送料に織り込み、正しい方法で発送する。これだけで、慌てずに前へ進めます。
この記事では、2026年7月時点での関税の全体像を、時系列で整理します。そのうえで、米国向けの発送や価格設定で損をしないための具体策を、一次情報をもとにお伝えします。
不安を一つずつほどきながら、順番に見ていきましょう。
この記事のポイント
- 2025〜2026年で関税ルールが激変(デミニミス廃止・DDP義務化・トランプ関税の法廷闘争)
- 米国向けはDDP義務化で、関税はセラーが元払いするのが原則になった
- トランプ関税の税率は2026年7月時点で流動的なので数字を鵜呑みにしない
- どう転んでも有効な対応は価格・送料への関税織り込みと正しい発送
ebayの関税はどうなる?まず今の全体像をつかむ
関税の話は、ニュースが多すぎて何が最新なのか分かりにくいですよね。
そこで、まずは「誰が払うのか」という基本から、2025〜2026年に起きた大きな変化までを順番に整理します。
全体像がつかめると、細かい対策も理解しやすくなります。
関税は誰が払う?DDPとDDUの基本ルール
関税は、商品が国境を越えて輸入されるときに、その輸入国で発生する税金です。原則として、輸入する国の側、つまりバイヤーが負担するのが基本ルールです。
ここで大事になるのが、DDPとDDUという2つの言葉です。DDP(Delivered Duty Paid=関税元払い・売り手負担)は、セラーが関税を先に負担して発送する方式です。
一方のDDU、または最近はDAPとも呼ばれますが、これ(着払い・買い手負担)はバイヤーが受け取り時に関税を払う方式です。
| 項目 | DDP(関税元払い) | DDU・DAP(着払い) |
|---|---|---|
| 関税を払う人 | セラー(売り手) | バイヤー(買い手) |
| 支払うタイミング | 出品・購入時に込み | 受取時に現地で |
| 米国向け(2025年10月17日〜) | 必須 | 原則できない |
| トラブルリスク | 低い | 受取拒否・Defectの恐れ |
これまでの越境ECでは、DDUが主流でした。つまり、セラーは商品代金と送料だけを受け取り、関税はバイヤーが現地で払う。そのため、この形が長く一般的だったんです。
たとえば、私が米国のバイヤーへカメラのレンズを売った場合を考えてみます。DDUなら、レンズが米国の税関に届いた時点で、バイヤーのところに関税の請求が行きます。
つまり、セラーは関税に関与せず、あくまで商品と送料だけを扱う形でした。この感覚が長く続いていたので、今の変化に戸惑う方が多いのも自然なことです。
ところが、この基本ルールが2025年に大きく変わりました。特に米国向けでは、DDPが必須になったんです。
つまり「関税はバイヤーが払うもの」という前提が、セラー側に移ってきています。
この変化が、今回の「関税どうなる問題」の中心にあります。まずはここを押さえておきましょう。
デミニミス廃止で「少額でも課税」に変わった

次に、2025年の大きな変化の1つ目、デミニミスの廃止についてです。
デミニミス(de minimis=少額輸入品の免税制度)とは、一定額以下の輸入品には関税をかけないという仕組みのことです。実際に、米国では長らく、800ドル以下の荷物が免税とされてきました。
ところが、2025年8月29日にこのデミニミスが全世界向けで撤廃されました。これにより、800ドル以下の小口商品でも、原則として関税の対象になったんです。
郵便で送る荷物には一時的な経過措置もありました。ただし、これも2026年2月末で終わり、以降は通常の従価税方式へ完全に移行しています。従価税とは、商品の価格に応じて税額を決める方式のことです。
そのため、今は「安い商品だから関税はかからない」という考え方が通用しません。郵便だから大丈夫、という抜け道も、もうないと考えておきましょう。
実は、これはセラーにとって地味に大きい変化です。これまで免税ラインの内側で売れていた小型・低単価の商品にも、関税コストが乗るようになったからです。
たとえば、これまで50ドル前後の小物を数多く売っていたセラーは、影響を受けやすい立場です。1件ごとの利益が薄い商品ほど、関税や手数料が乗ると採算が合わなくなりやすいからです。
そのため、これを機に「薄利多売の小物」から「単価が取れる商品」へ、品ぞろえを見直す動きも出ています。
結論として、少額でも課税される前提で、価格や送料を組み立て直す必要があります。
少額の売上が課税対象に変わって戸惑っている方は、ebayのデミニミス廃止と関税対策もあわせてご確認ください。
米国向けDDP義務化で、セラーの立場はどう変わったか

2025年の大きな変化の2つ目が、米国向けのDDP義務化です。ここはセラーに直接効くので、しっかり押さえておきましょう。
具体的には、2025年10月17日(米国時間)以降、取引先が米国宛ての場合はDDPでの発送が必須になりました。つまり、出品サイトがどこであっても、米国のバイヤーへ売るならDDPが前提です。
基準になるのは発送日ではなく、バイヤーが購入した日、つまり取引日(Date Sold)です。
この結果、これまでのDDU(着払い)は米国向けでは原則できなくなりました。関税はセラーが元払いで負担する形が標準になったわけです。
もしDDUで発送してしまうと、どうなるのでしょうか。この場合、関税に関するセラー保護の対象外になります。
さらに厄介なのが、バイヤーの申し立てです。関税を理由に「商品が届かない」とINR(Item Not Received=商品未着)を報告されることがあります。この場合、eBayの判断でセラー側の責任とされ、アカウントにDefect(取引の傷)が付くこともあります。
では、具体的に何を設定すればいいのでしょうか。基本は、出品時の配送ポリシーでDDP対応の発送方法を選び、関税相当を織り込んだ料金にしておくことです。
ここを曖昧にしたまま出品を続けると、知らないうちにDDUで送ってしまい、後からトラブルになりかねません。
細かい適用条件やアップデートは、米国向けDDP発送の必須化(eBay公式)でご確認ください。
要するに、米国向けは「関税を自分で払って送る」が今の基本形だと考えておくと安全です。まずは、自分の出品設定が米国向けDDPに対応しているかを、一度見直してみてください。
トランプ関税は今どうなっている?IEEPAから122条への流れ
ここが、いちばん質問の多いところだと思います。いわゆるトランプ関税は、今どうなっているのでしょうか。
結論から言うと、税率も法的な位置づけも流動的です。そのため、単一の数字で断定できる状況ではありません(🟡2026年7月時点・法廷闘争が続いています)。ここは正直にお伝えします。
流れを時系列で整理してみましょう。
- まず2025年4月、IEEPA(国際緊急経済権限法)を根拠に、日本へ一律10%のベースライン関税
- 続いて2025年8月7日、日米合意を経てMFN税率を含め相互関税15%が適用開始
- ところが2026年2月20日、米連邦最高裁がIEEPA関税を違憲・無効と判断
- これを受け2026年2月24日、IEEPA関税がすべて適用停止
- 代わりに政権が通商法122条を根拠に、原則10%の課徴金を導入(一般関税率と合わせ計おおむね13%程度と見られる)
- さらに2026年5月、米国際貿易裁判所が122条関税にも違法判決(ただし不確実性は継続)
さらに、122条関税は2026年7月24日で期限を迎える見通しです。そのため、その後は通商法301条にもとづく関税が導入される可能性も指摘されています。また、鉄鋼・アルミ・自動車などの232条関税は、これとは別に継続しています。
| 根拠 | 内容の目安 | 2026年7月時点の状況 |
|---|---|---|
| IEEPA相互関税 | 日本に15%(MFN込み) | 2026年2月に違憲・適用停止 |
| 通商法122条 | 原則10%(一般税率と計おおむね13%程度) | 違法判決・7月24日期限予定(🟡流動的) |
| 通商拡大法232条 | 鉄鋼・アルミ・自動車ほか | 継続中 |
このように、根拠となる法律が変わりながら、実際の税率は10%台前半で推移してきました。ただし、これはあくまで現時点の見え方であって、今後また変わる可能性があります。
だからこそ、特定の記事やSNSの数字だけを見て「◯%で確定」と思い込むのは危険です。
正確な最新情報は公式の発表をご確認いただき、断定的な数字は避けて判断するのが安全です。
ここまで揺れていると不安になりますよね。ただ、セラーの実務としては、税率が何%に落ち着くかを待つより「関税は乗るもの」として価格に織り込むほうが現実的です。
関税に強い商品で利益を守りたい方は、ebayのトランプ関税に強い商品選びもあわせてご確認ください。
関税はいくらかかる?計算の考え方と費用の内訳
では、関税は具体的にいくらかかるのでしょうか。ここは目安として、考え方の枠組みをつかんでおきましょう。
まず、関税の計算のもとになるのが課税価格です。そして、課税価格は基本的に「商品代金+国際送料(+保険料)」で、そこに原産国ごとの税率がかかります。
米国向けでDDP発送する場合、セラーが負担する費用はおおむね次のような内訳になります。
- 関税本体(品目・原産国ごとの税率で計算)
- MPF(Merchandise Processing Fee=米国の輸入手続き費用)
- 通関を代行する配送業者の立替・手数料
- これらを価格や送料に上乗せした総額にかかるeBay手数料
たとえばMPFは、少額の荷物でも最低額がかかります。目安は1件あたり約30ドル前後とされています(🟡目安・最新の金額は米CBPの公式情報で要確認)。そして、デミニミス廃止で小口にもこうした固定費が乗りやすくなった点は、頭に入れておきたいところです。
具体的に、簡単なイメージで見てみましょう。たとえば商品代金100ドル、送料30ドルの荷物なら、課税価格は130ドルが基準になります。
ここに品目ごとの関税率がかかり、さらにMPFのような固定費が上乗せされます。仮に関税率が数%だとしても、MPFの最低額は無視できません。その結果、低単価の荷物ほど「率」より「固定費」の負担が重く感じられるわけです。
だからこそ、単価の低い商品を1点ずつ送るより、まとめ買いや高単価商品のほうが、関税コストの割合を抑えやすくなります。この感覚は、価格設定を考えるうえで役立ちます。
| 費用の種類 | 低単価品(例:100ドル) | 高単価品(例:1,000ドル) |
|---|---|---|
| 関税(率で計算) | 金額は小さめ | 金額は大きめ |
| MPFなど固定費(🟡目安) | 相対的に重い | 相対的に軽い |
| コスト割合の体感 | 高い(利益を圧迫) | 低い(吸収しやすい) |
※金額はあくまで一般的な目安です。正確な税率・手数料は品目・国・業者で変わります。
ちなみに、あなた自身が海外から商品を仕入れて日本へ輸入する場合は、日本側で(課税価格+関税)に消費税10%がかかります。配送業者が立て替えて配達するときは、別途手数料も発生します。
たとえば日本郵便は、1件200円が目安です。一方、DHLは税込2,200円または立替額の2%の高いほう、といった水準です(🟡FedEx等は明細・契約で変動)。
ここで挙げた数字は、あくまで一般的な目安です。というのも、実際の税率や手数料は品目・国・業者で変わるからです。ですから、正確な金額は公式サイトで確認し、最終的な判断は必要に応じて専門家に相談してください。
海外から仕入れる側の関税も変わる(0.6掛け廃止の話)

ここは補足ですが、多くのセラーに関係する話なので触れておきます。海外から商品を仕入れる、つまり買う側の関税ルールも見直されようとしています。
今の日本の制度では、課税価格が1万円以下の輸入は関税や消費税が免除されます。加えて、個人使用目的の輸入には「海外小売価格×0.6」を課税価格とする特例もあります。そのため、実質的な免税ラインは約16,666円まで広がっていました。
ところが、令和8年度税制改正大綱(2025年12月26日閣議決定)で、この0.6掛け特例の廃止が決まりました。特例がなくなると、実質的な免税ラインは約16,666円から実質1万円へと下がることになります。
ただし、施行の時期は情報が分かれています(🟡2026年4月説と2028年4月説があり、財務省の公式資料で要確認)。ここは断定せず、最新の一次情報を確認するのが安全です。
大事なのは、いつ変わっても対応できるように、今のうちから仕入れ値の内訳を把握しておくことです。免税ラインが下がれば、これまで無税だった価格帯の仕入れにも税がかかるようになります。
そのとき慌てないためにも、仕入れ一件ごとの価格・送料・想定税額を記録しておく習慣が役立ちます。
この見直しの背景には、越境ECの急増があります。個人使用向けの特例が、事実上たくさんの輸入品に広く使われるようになり、国内外の事業者の公平性が問題になったためです。
そのため、今後は「少額だから免税」という前提が、仕入れの場面でも通用しにくくなっていきます。
つまり、これから海外仕入れをするセラーは、仕入れコストがじわりと上がる可能性があります。売る側の関税だけでなく、買う側の関税もセットで見ておくと、利益計算がぶれにくくなります。
ebay関税どうなる問題に、セラーはどう対応する?
ここまでで、関税をめぐる変化の全体像が見えてきたと思います。
そこで次は、実際にセラーが何をすればいいのか、具体的な対応策に落とし込んでいきます。
難しく考えず、できるところから1つずつ整えていきましょう。
DDP分を価格・送料にどう織り込むか
DDPが必須になった今、いちばん大事なのが関税分をどう価格へ織り込むかです。ここを外すと、売れても赤字という事態になりかねません。
やり方は大きく2つあります。商品価格そのものに上乗せするか、送料に上乗せするかです。実務では、送料に関税相当分を乗せる方法が現実的だという声が多いようです。
というのも、商品価格を上げすぎると検索での比較で不利になりやすいからです。
そのため大切なのは、関税の見込みをあらかじめバッファ(余裕分)として持っておくことです。トランプ関税のように税率が揺れている今は、少し多めに見積もっておくと、急な変動でも赤字になりにくくなります。
たとえば、これまで送料1,500円で出していた商品なら、想定される関税やMPFを足して、送料を少し引き上げる形にします。商品価格は据え置いたまま、送料側で調整すると、検索での見え方を保ちやすくなります。
もちろん、送料が高すぎると敬遠されるので、商品価格との配分は商品ごとに調整が必要です。
| 織り込み方 | メリット | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 商品価格に上乗せ | 設定がシンプル | 検索の価格比較で不利になりやすい |
| 送料に上乗せ | 商品価格の見え方を保てる | 送料が高すぎると敬遠される |
| バッファ(余裕分)を持たせる | 税率変動でも赤字になりにくい | 乗せすぎると競争力が落ちる |
確かに、上乗せしすぎると価格競争で見劣りするのも事実です。とはいえ、関税を織り込まないまま安売りするのは、いちばん危険なパターンです。
たとえば、簡単な考え方の例を挙げてみます。想定される関税とMPFなどの合計を「1件あたりいくら」と見積もり、その金額を送料に上乗せしておく。これだけでも、受取時の想定外を大きく減らせます。
もし税率が上がっても、バッファの範囲で吸収できれば、その都度価格を直す手間も減ります。
まずは自分の主力商品について、原産国・重量・想定税率を書き出してみてください。そのうえで、いくら上乗せすれば利益が残るかを一度シミュレーションしておくと安心です。
つまり、DDP時代の価格設定は「関税を最初から含めて考える」のが基本になります。
配送サービスの選び方(eIS・SpeedPAK・FedEx/DHL・EMS)
さて、関税を織り込んだら、次は発送方法の選び方です。どのサービスを使うかで、通関のしやすさや手数料が変わってきます。
主な選択肢を、下の表で整理してみましょう。なかでもeIS(eBay International Shipping)は、eBayの国際配送サービスです。つまり、旧Global Shipping Programに代わる仕組みですね。
| サービス | 向く商品 | ポイント |
|---|---|---|
| eIS | 幅広い商品 | 輸入税をチェックアウトで前払いできる |
| SpeedPAK | 小型・低単価 | DDPに対応した発送手段 |
| FedEx・DHL | 大型・高額 | 追跡・補償が手厚い(手数料は明細で要確認) |
| EMS・小形包装物 | 郵便系のルート | 🟡米国向けは時期により停止・制限あり(要確認) |
ポイントは、商品のサイズ・単価・スピード要件に合わせて使い分けることです。たとえば、小さな低単価品をFedExで送ると手数料負けしやすく、逆に高額品を郵便で送ると補償面で不安が残ります。
さらに、もう一つ意識したいのが、追跡と補償のバランスです。高額品はトラブル時の損失が大きいので、追跡や補償がしっかりしたクーリエを選ぶと安心できます。
反対に、数ドル〜十数ドルの小物では、手数料の低いルートを選ばないと利益が残りません。このあたりは、商品ごとに最適解が変わってきます。
また、米国向けはDDP対応が前提なので、チェックアウトで税を前払いできる仕組みを選ぶと、関税トラブルを避けやすくなります。
どの発送方法でDDP対応するか迷っている方は、ebayのDDP・DDUと発送方法の選び方もあわせてご確認ください。
関税トラブル(受取拒否・INRクレーム)を防ぐ立ち回り

実は、関税でいちばん怖いのが、バイヤーとのトラブルです。ここを防げるかどうかで、精神的な負担も大きく変わります。
たとえば典型的なのが、DDUで送ったときの受取拒否です。バイヤーが「思ったより高い関税を請求された」と感じて受け取りを拒否すると、荷物は返送されます。
この場合、往復の送料がセラー負担になりやすく、二重に損をするリスクがあります。
さらに、バイヤーが関税を理由にINR(商品未着)を報告するケースもあります。DDUでの発送だと、こうしたときにセラー保護が効かず、Defectが付いてしまうこともあります。
だからこそ、米国向けは素直にDDPで送るのが、いちばんのトラブル予防になります。関税を最初から込みにしておけば、受取時に想定外の請求が来ることがなくなるからです。
加えて、商品ページで「関税は価格に含まれています」と一言伝えておくのも有効です。バイヤーは、後から追加費用が来ないと分かると安心して購入できます。
その結果、受取拒否や低評価も起きにくくなります。ちょっとした一文ですが、トラブル予防の効果は意外と大きいものです。
そもそもトラブルを防ぐには、送り方の選択がそのまま結果に直結します。DDPとDDUで、何が起きるかを見比べてみましょう。
| 場面 | DDPで送る | DDUで送る(米国向けはNG) |
|---|---|---|
| 受取時の関税請求 | なし(価格に込み) | バイヤーに突然の請求 |
| 受取拒否・返送 | 起きにくい | 往復送料がセラー負担になりやすい |
| INR報告時のセラー保護 | 受けられる | 対象外+Defectの恐れ |
こうして並べると、米国向けを素直にDDPで送るメリットがよく分かります。関税トラブルの多くは、送り方を正すだけで、事前に防げるものなんです。
もし関税の説明を求められたら、感情的にならず、事実を落ち着いて伝えることが大切です。バイヤーが関税を払わずトラブルになりかけている方は、ebayの関税未払い時の対処もあわせてご確認ください。
やってはいけない対策:ギフト申告・過少申告は違法

関税を抑えたい気持ちは、私もよく分かります。ただし、やってはいけない方法があります。ギフト申告や過少申告です。
これはやってはいけません
- 実際は販売品なのに「gift(贈り物)」と申告する
- 本当の価格より安く申告して関税を抑えようとする
実は、これらはいずれも関税法に違反する行為です。発覚すれば、荷物の没収・追徴や罰金、最悪の場合はアカウント停止につながることもあります。
また、「バイヤーに頼まれたから」という理由も、言い訳にはなりません。というのも、申告の責任は発送する側にあるからです。
税関は、過去の販売価格や相場と照らし合わせて、申告額の妥当性をチェックしています。相場から大きく外れた安すぎる申告は、価格確認の対象になりやすいんです。
その結果、荷物が止まって通関が遅れれば、かえってバイヤーを待たせることにもなります。安く申告して得をするどころか、信用まで失いかねません。
実際に、バイヤーからギフト扱いを頼まれることはあります。けれども、そこで断る勇気が、長く続けるセラーを守ります。
関税は、正しく織り込んで正しく申告する。遠回りに見えても、これがいちばん安全で、結局はいちばん近道です。目先の数百円のために、積み上げた実績を失うのはもったいないですよね。
これからの関税変化に、セラーが備えるチェックリスト

最後に、これからも続きそうな関税の変化に、どう備えておくかを整理します。完璧を目指さなくて大丈夫です。要点を押さえておけば、急な変更にも慌てずに済みます。
セラーの備えチェックリスト
- トランプ関税・122条・301条の動向を、公式ソースで定期的に確認する
- eBayからの関税・発送ポリシーの通知を見落とさない
- 価格に関税バッファを持たせ、税率変動でも赤字にならないようにする
- 海外仕入れをする人は、日本側の税制改正(0.6掛け廃止)も追っておく
特に大事なのは、1つの数字や噂に振り回されないことです。関税のニュースは断片的に流れてくるので、必ず一次情報にあたって確認する習慣をつけましょう。
具体的には、月に一度だけでも関税まわりを見直す時間をつくることです。もちろん、毎日ニュースを追う必要はありません。月1回、公式ソースで大きな変更がないかを確認するだけでも十分です。
その際、価格に乗せている関税バッファが今も足りているかを、あわせてチェックしておくと安心です。
米国関税の最新動向は、米国関税の最新動向(JETRO)で確認できます。公的機関の情報なら、噂に惑わされずに現状を把握できます。
そのうえで、自分の商品にどう影響するかを、その都度シミュレーションしておくと安心です。
確かに変化は大変ですが、備えているセラーほど、こういう局面で差をつけられます。焦らず、できる準備から進めていきましょう。
よくある質問(FAQ)
米国以外(EUなど)に売るときも関税ルールは変わりますか?
はい、国ごとにルールが違います。たとえばEU向けは、2026年7月1日から150ユーロ以下の少額品にも品目ごとに関税がかかるようになりました。これまでの少額免税は撤廃されています。販売する国を広げるときは、その国の最新ルールを必ず確認しましょう。
DDPの義務化は米国以外の国にもありますか?
2026年7月時点で、eBayが一律にDDP(関税元払い・売り手負担)を義務づけているのは米国向けです。ほかの国は、発送方法によってDDPとDDU(着払い)を選べる場合があります。ただしルールは変わりやすいので、出品前に最新の案内を確認すると安心です。
中古品でも関税はかかりますか?
はい、中古品でも新品と同じように関税や消費税の対象になります。「中古だから非課税」という決まりはありません。課税されるかどうかは、価格や品目、送り先の国のルールで決まります。
関税がいくらか、事前に調べる方法はありますか?
日本の税関が公開している「実行関税率表」で、品目ごとの関税率を調べられます。商品がどの品目(HSコード=輸入品を分類する国際的な番号)に当たるかを確認し、税率を照らし合わせます。判断に迷うときは、税関の相談窓口に問い合わせるのが確実です。
【まとめ】ebay関税どうなる問題を整理して前に進もう
ここまで解説したとおり、ebayの関税がどうなるのかを、2026年7月時点の情報で整理してきました。
正直なところ、トランプ関税の税率はまだ揺れていて、断定できない部分があります。とはいえ、セラーがやるべきことは、実はシンプルなんです。
つまり、関税を価格や送料に織り込み、米国向けはDDPで正しく発送する。この2つを守れば、税率がどう転んでも大きく崩れることはありません。
この記事の要点
- デミニミス廃止で、少額でも関税がかかる前提になった
- 米国向けはDDP義務化で、関税はセラーが元払いするのが原則
- トランプ関税の税率は流動的なので、数字を鵜呑みにしない
- 関税を価格・送料に織り込み、正しい発送方法を選ぶ
- ギフト申告・過少申告は違法なので手を出さない
関税の変化は、確かに気が重いテーマです。けれども、仕組みを理解して備えているセラーにとっては、むしろライバルと差をつけるチャンスでもあります。
まずは自分の主力商品について、関税をいくら織り込むかを一度書き出してみてください。その小さな一歩が、これからの安定した輸出につながっていきます。一緒に、前へ進んでいきましょう。